タウリン

タウリン

高級魚のカサゴが、疲労回復に効果があるとされる栄養素「タウリン」を多く含むことが宮崎県水産試験場の研究で分かった。マグロの16倍、ウナギの12倍のタウリンを含んでいる。


タウリン(Taurine)は生体内で重要な働きを示す含硫アミンの一種。別名アミノエチルスルホン酸。


タウリンの構造式1827年にドイツの解剖学者、生理学者フリードリヒ・ティーデマンと化学者のレオポルド・グメリンが、牛の胆汁中からタウリンを発見した。タウリンという名前自体、ラテン語で雄牛を意味するtaurusに由来する。

タウリンはヒトの体内などで胆汁の主要な成分である胆汁酸と結合(抱合)し、タウロコール酸などの形で存在する。消化作用を助けるほか、神経伝達物質としても作用する。白血球の一種である好中球が殺菌の際に放出する活性酸素過酸化水素の放出(呼吸バースト)を抑える作用もある。哺乳類においては肝臓、肺、筋肉などに分布する。とりわけ軟体動物、特にタコ、イカタウリンを多く含む。するめの表面に出る白い粉にはタウリンが凝縮されている。



日本では合成品は医薬品扱いとされ、主に医薬部外品を含むドリンク剤の主成分に使われる。有名なものに大正製薬リポビタンD大鵬薬品工業チオビタドリンクなどがある。中国ではドライシロップが小児向けの風邪の初期症状を抑える薬として使用されている。

天然抽出物は食品添加物として使用が認められており、強化剤として育児用粉ミルクにも添加されている。

諸外国ではサプリメント(健康食品の一種)として販売されていることもある。

また、目の新陳代謝を促進する働きがあるため、目薬の成分として使用されることもある。



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