馬インフルエンザ

馬インフルエンザ
JRAは17日、20頭以上の競走馬が馬インフルエンザに感染したことを受け、今週の中央競馬の開催を取り止めることを発表した。

馬インフルエンザ国際獣疫事務局(OIE)のリストBに指定されている伝染性疾病。

発熱を伴う急性の呼吸器疾患で、届出伝染病に指定されている。感染力が高く、感染速度も非常に速い。馬から馬へは感染するものの、馬から人などへの感染は基本的にはない。

この疾病を表す別の呼称として馬流行性感冒、略して馬流感とも言う。

多くの患蓄が発生し、馬の移動などが大きく制限されるため、競馬の開催は事実上不可能となる事が多く、また、妊娠している牝馬が感染すると流産を引き起こす事もある。


関東を中心に1971年の暮れから流行したことがある。これは海外より輸入されたとある繁殖牝馬が感染源となったものであったが、このインフルエンザウイルスに対して当時の日本は処女地であった事から、日本の馬全体に広がり、とりわけ東日本地区の競走馬の間では発症する馬が続出、エピデミックの様相さえ呈して、関東では中央競馬では1971年最終週より、また南関東地方競馬でも年末開催から、共に2月まで競馬の開催が中止に追い込まれた。

開催中止前最後の開催となった1971年の有馬記念の開催週の中山競馬もこれにより出走を取りやめる馬が続出、有馬記念も出走表の段階では9頭立てであったが、出走すれば一番人気確実だったメジロアサマなど出走取消が出た為、実際に出走出来た6頭によるレースとなった(なお、1971年有馬記念勝馬は、清水英次騎乗のトウメイ)。

また、1971年の中央競馬フィナーレを飾るはずだった中山大障害も中止となり、以後2ヶ月間に亙って中央競馬の開催が出来なくなったことにより、1972年の中央競馬日程が大幅に乱れることとなった(一例を挙げれば東京優駿の開催が7月に延期され、クラシック戦線が混乱した)。

また、同時に南関東地方競馬馬インフルエンザ流行の影響で開催日程の大幅な変更に追い込まれ、浦和競馬場ニューイヤーカップなど中止された重賞競走もある。



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