ノロウイルス

ノロウイルス
ノロウイルスは、非細菌性急性胃腸炎を引き起こすウイルスの一種。カキなどの貝類による食中毒の原因になるほか、感染したヒトの糞便や嘔吐物、あるいはそれらが乾燥したものから出る塵埃を介して経口感染する。ノロウイルスによる集団感染は世界各地の学校や養護施設などで散発的に発生している。「NV」と略されることもある。



ノロウイルスはヒトに経口感染して、伝染性の消化器感染症感染性胃腸炎)を起こす。死に至る重篤な例はまれであるが、治療法は確立されていない。


症状の始まりは突発的に起こることが多く、夜に床につくと突然腹の底からこみ上げてくるような感触と吐き気を催し、吐いてしまうことが多い。それも一度で終わらず何度も激しい吐き気が起り、吐くためにトイレのそばを離れられないほどである。無理に横になろうとしても気持ち悪くて横になれず、吐き気が治まった後は、急激且つ激しい悪寒が続き、さらに発熱を伴うこともある。これらの症状は通常、1、2日で治癒し、後遺症が残ることもない。ただし、免疫力の低下した老人では、死亡した例(吐いたものを喉に詰まらせることによる窒息、誤嚥性肺炎による死亡転帰)も報告されている。


昨冬、全国で猛威をふるったノロウイルスは、過去に流行したタイプに比べ、外殻の構造が大きく変化した新型ウイルスだったことを、国立感染症研究所病原体ゲノム解析研究センターが突き止めた。


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